空耳

従姉妹のねーちゃん家で親戚の集まりがあるらしく、僕もその日は休みだったので呼ばれました。


開始時間に間に合う計算で家を出ようとしたら携帯に着信。液晶には「ねーちゃん」の文字。


「はい。」


「あ、もしもし?今どこ?」


「まだ家。もう出るけど。」


「ちょうどよかったー。ごめんやけどこっち来る前に買い物頼んでいい?」


「まぁ、いいけど。」


「何かメモる物がある?」


「いや、ないけど…いいよ。言ってみ?後でスマホに保存しとくから。」


「えーとね。しめじー、もやしー、牛スジ!」


「ふっ(笑)」


「え?何かおかしかった?」


「いや。今の言い方が。」

 



「え?普通やん。」


「うれしい!たのしい!大好き!みたいに言ったなーって思って。」


「言ってないし。」


「いやいや、リズムがよかったもん。もう一回言ってみて?」


「♪しめじー もやしーぃー 牛~スージ!


「さっきより寄せてきてるやん。」


「分かったから。覚えた?買ってきてよ?」


「はいよー。えーと、何だっけ。」


「しめじぃー もやしーぃー 牛~スージ!


「音の取り方完璧やん。阿久悠でも唸るわ。


「あんたが言わせてるんやろ。頼むよ!」


「はいはい。えーと。漆ぃータヌキィー大寿司っ!やね。」



「どこに買い物行くつもりなん?漆て。あとタヌキはちょっと強引やなぁ。」



「だって他無くない?咄嗟に出た割にはよかったくない?」


「あ、これは? ♪売るしー 出すしーぃ 買い取ーり!」


「BOOK・OFFやん。買い物関係ないやん。俺間違ってこち亀買ってきそうやわ。」


「サンキュ」


「…ドリカムのタイトルで返事せんでいーから。んじゃ買ってくるわ。」



「忘れんようにね。」


「そんくらいやったら覚えれるわ。繰り返すから。 何度でも。



「晴れたらいいね」

 


「…何かセコくね?それ。」


「セーフ。今のはセーフ会話繋がってるもん。」


「まぁ。別にいいけど(笑)道に迷ったらごめんね。遅くなるわ。そして朝がまた来る。



もしも雪なら来なくていいよ?」



JET!で行くわ。」



「西川君によろしく。」




「アウトやろそれ!関係ねーし!元メンバーなだけやん!」


 

 

 

 



出発10分遅れました。