告白

高校1年の夏。

友人に相談されました。


「好きな人ができた。夏休み前までにどうにかしたい。」


聞けば上級生だそうで、名前も知らない。


廊下ですれ違った時に一目惚れ。


名前もクラスも、その人に彼氏がいるかどうかも分からない。


参ったねぇ。クラスを一つずつ調べて行けば分るけど。


お世辞にも柄の良い学校ではなかったのでおっかない先輩がたくさんいるんです。

なるべくなら上級生のクラスには行きたくはない。


力になってあげたいが、今すぐは厳しいかなぁ。



「そうだ、2学期に体育祭あるから。そん時チャンスやない?」



「それじゃ遅いなぁ。できれば夏休み前にハッキリしたい。彼氏おるなら諦めるし。モヤモヤで夏休みを過ごしたくない。」




なるほど。





せめて名前が分かれば…。



てな感じで数日経ち。



ある日の事。



退屈だったので抜け出そうってなもんで。


「先生、トイレ。」つって。



その友人と二人してサボろうか。なんて話しながら歩いてました。




まだ幻の彼女の事で頭いっぱいだった友人に一つ提案を。


「帰りにさ。門の所で待ち伏せする?いくつか出入りできる箇所あるけど何日かずつ回って行ったらいつかは会えるんじゃ。」



「いいやん!そうしようか!」


希望が見えてきた友人は足取りも軽く。



「よーし、次会ったら告白する!」



「いやいや、まずは彼氏の確認やろ。」


本格的にサボるつもりだったので普段使われていないトイレへと向かう。


階段を登り、トイレへ続く廊下から何やら揉めている声がする。



やだなぁ。喧嘩か?





角を曲がると。








女子生徒2人が取っ組み合いのケンカしてました。




髪の毛お互い掴み合って、制服もボロボロ。



お察しの通り、幻の彼女でした。




ケンカ中の彼女らはこちらに気づきましたが。


それどこじゃないらいく、蹴るわ殴るわでラウンド2。




ただただ、フリーズする友人に



「おい。次会ったら告白だろ?行け。」


こうなったら楽しむしかない。


「いや、無理に決まってるやろ!」の一言ツッコミが欲しい。



色んな妄想が崩れたんでしょうね。友人はパニックで処理が追い付かなかったんだと思います。


ようやく発した言葉は



「お、おう。そうやな。」でした。




コラコラコラ!!ダメだよ今は!!



100%フラれるタイミングやん!!


時間にして10秒もなかったのですが、暴走しそうな友人の腕を掴んでその場を立ち去りました。








※後々分かったのですが、その女子生徒。


三大おっかない先輩の内の一人の彼女でした!!っぶねー!!

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